キャットフードのあげかた

1回にあげるキャットフードの量について

猫に餌をあげるとき、どのくらいの量をあげたらいいのでしょうか。
猫の年齢や体型によって、餌の量は変えたほうがいいのか、そう悩まれる飼い主さんもいるでしょう。
猫は基本的に一度にたくさんの量を食べる動物ではありません。少し食べてはやめて、を繰り返すのでどのくらいの量を与えたらいいか分からず、常に餌皿には餌が入っているというお宅もあるようです。
しかし、このように常に餌が食べられる状態にしておいては、猫が肥満になってしまう可能性があります。
猫の健康のためにも、猫が必要とする1日の餌の量を把握し、一回の食事にどれだけの量を与えたらいいか知っておく必要があります。

年齢別で見る猫が必要とする一日の摂取総カロリー

猫の餌の量は、年齢と体重によって計算することができます。
猫の健康を維持するためにも、この計算方法を知っておくことは重要なことです。

成猫(生後1年以上の猫)

生後一年たつと、猫は立派な大人の猫となります。猫の適正体重はこの生後一年の時の体重を基本として考えます。この時の体重をキープしていくことが猫の健康につながります。

成猫の場合、体重×80キロカロリーで一日に必要なエネルギー量が求められます。
そして、一日に与える餌を2~3回に分けて与えます。

では、一日の餌を2回に分けて与える場合、一回に与えるキャットフードの量はどのくらいになるのでしょうか。

猫の体重 ×カロリー =1日に必要な総カロリー 1回に与える餌の量
3キロ ×80キロカロリー =240キロカロリー 34グラム
4キロ ×80キロカロリー =320キロカロリー 45グラム
5キロ ×80キロカロリー =400キロカロリー 56グラム
6キロ ×80キロカロリー =480キロカロリー 68グラム

※100グラム355キロカロリーの餌で計算した場合

子猫(生後2ヶ月から生後1年までの猫)

子猫は生後2ヶ月ほどになると、キャットフードを本格的に食べられるようになります。
歯が生えてきて、運動量も増えてきます。
この頃の子猫は、一度に食べられる餌の量が少ないため、一日の食事の回数を3~4回に分けてあげてください。
また、この時期は成長期なので成猫の2~4倍のエネルギーを必要とします。ですから、成猫用より高カロリーである子猫用のキャットフードを与えましょう。

では、一日の餌を4回に分けて与えた場合、一回に与える子猫用のキャットフードは何グラムなのでしょうか。ここでは、子猫の場合は体重×160キロカロリーで計算します。

猫の体重 ×カロリー =1日に必要な総カロリー 1回に与える餌の量
1キロ ×160キロカロリー =160キロカロリー 10グラム
2キロ ×160キロカロリー =320キロカロリー 20グラム
3キロ ×160キロカロリー =480キロカロリー 29グラム

※100グラム409キロカロリーの餌で計算した場合

シニア猫(7歳以上の猫)

猫は7~8歳を過ぎると、シニア猫と呼ばれる年齢になります。若い頃に比べると、運動量が落ち、寝ている時間が長くなってきます。そのため、食事の量も落ちてきます。
一度に食べられる量も落ちてきますので、その場合は回数を増やしてあげるなどして、猫の様子に合わせてあげてください。
また、この頃になると、消化がよい成分のものや毛玉サポートの餌を選んであげるとよいでしょう。

老猫の場合は、必要なエネルギー量は成猫と比べて低くてよいので、体重×60キロカロリーで計算します。餌を与える回数は一日に3~4回に分けてあげましょう。以下の表では餌を3回に分けてあげた場合で計算します。

猫の体重 ×カロリー =1日に必要な総カロリー 1回に与える量
4キロ ×60キロカロリー =240キロカロリー 22グラム
5キロ ×60キロカロリー =300キロカロリー 28グラム
6キロ ×60キロカロリー =360キロカロリー 34グラム
7キロ ×60キロカロリー =420キロカロリー 39グラム

※100グラム355キロカロリーの餌で計算した場合

肥満猫

成猫の適正体重は種類にもよりますが、3~5キロです。
猫の適正体重は、生後1年の時の体重とします。ですから、餌の量や適度な運動をさせて適正体重を維持するようにしましょう。1歳の時の体重より120パーセント体重が増加していたら肥満です。
猫でも太り過ぎは健康によくありません。太ると動きにくくなり、自分から運動をしようとしないため、飼い主が餌を変えるなどしてダイエットさせる必要が出てきます。

カロリーを抑える必要があるため、1日に与える餌も体重×40キロカロリーで計算します。
では、肥満猫の餌を1日3回に分けて与えるとしたら、1回に与える餌の量は何グラムになるのでしょうか。

猫の体重 ×カロリー =1日に必要な総カロリー 1回に与える餌の量
7キロ ×40キロカロリー =280キロカロリー 28グラム
7.5キロ ×40キロカロリー =300キロカロリー 30グラム
8キロ ×40キロカロリー =320キロカロリー 32グラム
8.5キロ ×40キロカロリー =340キロカロリー 34グラム
9キロ ×40キロカロリー =360キロカロリー 36グラム

※100グラム330キロカロリーの餌で計算した場合

猫に与える餌について

子猫から老猫、肥満猫まで、1回に与える餌の量が年代別や体型で変わってくるのはお分かりいただけたと思います。
猫に与える餌は飼い主が意識して、しっかり量って与えないといけません。与えすぎや、カロリーが足りず病気になってしまっては大変です。

また、餌は「総合栄養食」と記載されている餌を選びましょう。総合栄養食の餌には、それだけを食べさせていれば健康を維持できる栄養が入っています。市販されているキャットフードのパッケージには体重別に一日に与える量が記載されています。それを参考にするのもいいでしょう。
自分の愛猫に合わせた餌を正しく選び、1回にどれだけの量を与えたらいいのかを飼い主が把握することで、猫の健康を守ることができるのです。

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